「お母さん、足が痛い……」 お子さんからそう打ち明けられたとき、ふと不安がよぎることはありませんか? 見た目に腫れているわけでもないし、さっきまで元気に走り回っていたのに、夜になると痛がる。あるいは、スポーツの練習後にだけ痛みを訴える。
「これって、いわゆる成長痛?」「それとも、どこか痛めているの?」 そんなふうに、一人で悩んでしまう親御さんは少なくありません。大切なお子さんのことだからこそ、冷静に判断したいと思いつつも、心配になってしまうのは当然のことです。
よくある説明・言われがちなこと
お子さんの足の痛みを相談すると、多くの場合「成長痛だから、しばらくすれば落ち着きますよ」「背が伸びている証拠だね」といった言葉をかけられます。病院へ行っても「骨には異常がないので、様子を見ましょう」と言われることが一般的かもしれません。
確かに、成長期特有の一時的な痛みであることも多いのですが、親御さんとしては「様子を見る」と言われても、目の前で痛がっている我が子を前にすると、何かできることはないかともどかしく感じてしまいますよね。
成長期の子どもの足で起きていること
成長期のお子さんの体の中では、大人にはないダイナミックな変化が起きています。 骨がぐんぐん伸びていく一方で、筋肉や腱(けん)の成長がそれに追いつかず、筋肉がピンと張ったような状態になりやすい時期なのです。
また、お子さんの骨の端には「成長軟骨」という、まだ骨になりきっていない柔らかい部分があります。ここは非常にデリケートで、激しい運動や繰り返しの負荷がかかると、敏感に反応して痛みとして現れることがあります。これが、成長期特有の不調の正体の一つです。
見逃されやすいポイント
ここで少し視点を変えてみましょう。実は、痛みが出ている「場所」だけに原因があるとは限りません。私たちが多くのお子さんの足を見てきて感じるのは、以下のようなポイントが見逃されがちだということです。
- 靴の選び方や履き方: サイズが合っていなかったり、紐をゆるく結んでいたりしませんか?
- 足の指の使い方: 指がうまく使えず、足裏のアーチが崩れていませんか?
- 体の使い方のクセ: 歩き方や走り方のバランスが、左右で極端に違っていませんか?
痛みは「そこに負担がかかりすぎているよ」という体からのサインです。なぜそこに負担が集中しているのか、その背景にある「体のバランス」に目を向けることが大切です。
私たちが大切にしている考え方
私たちは、痛みのある部分だけを処置するのではなく、「足元から体全体を評価する」という視点を大切にしています。
足は、家でいえば「土台」にあたります。土台が不安定であれば、その上にある膝や腰、背中にも影響が出てしまいます。お子さんの足が今どのような状態で、どんなバランスで立っているのか。それを丁寧に紐解いていくことで、本来の健やかな成長をサポートできると考えています。
無理に運動を休ませたり、逆に痛みを我慢させたりするのではなく、今の状態に合わせた「正しい体の使い方」を知る。それが、お子さんが安心してスポーツや遊びを楽しめる近道になります。
まとめ
お子さんの足の痛みは、決して特別なことではありません。しかし、それを「ただの成長痛」で片付けてしまうのではなく、お子さんの体が今どんなメッセージを発しているのか、一緒に耳を傾けてあげませんか?
今の状態を正しく知り、適切なケアや靴選び、体の使い方を整えていくことで、不安は少しずつ安心へと変わっていきます。
お父さん、お母さん、一人で抱え込まなくていいんですよ。お子さんの健やかな成長を、私たちと一緒に見守っていきましょう。